Web Drum Forum
[トップに戻る] [通常表示] [留意事項] [ワード検索] [過去ログ] [管理用]
[ 指定コメント (No.875) の関連スレッドを表示しています。 ]

Spaceyなドラミング 投稿者:KY - 2010/08/07(Sat) 22:52:13 No.874    引用する 

こんにちは。うまく言葉で表現できないのですが、もし可能でしたらアドバイスください。

バンドでリハーサルをしていて、自分の音を聴いていまして、最近特に思うのが、スペイシー(空間的な)な演奏になっていない、と思うのです。

たとえば、私はいつも左足で8分音符や4分音符を踵を動かしながら演奏することが多いのですが、そのリズムに支配されてしまっていて、どうもビートやフレーズなどが空間的でないのです。せせこましいといいますか。

うまく言えないのですが、もっと曲を上から俯瞰したような、空間的な(空間を感じられるような)演奏をしたいのですが、どうすればいいのでしょうか、特に4ビートの演奏のときに感じます。

ニュアンスがうまく伝えられませんが、もし出来ましたらアドバイスをお願いします。

Re: Spaceyなドラミング 投稿者: - 2010/08/14(Sat) 00:26:51 No.875   <Home>  引用する 

KYさん、こんにちは。
ご質問をどうもありがとうございます。
とても嬉しく思います。

また
大変回答が遅くなりましたこと、
申し訳ありませんでした。



では、早速。。。

今回のご質問は
音がこの場には無く、
極めて感覚的なものであり、
なおかつ主観的なものであります。

ですから
答え、ではなく
今回頂いた文章から想像させて頂く音に基づいて
ヒントとして回答させて頂きますことをご了承ください。



まず始めに、
KYさんの演奏された音を
以下のポイントに注意しながら
もう一度チェックをしてみて下さい。


◎演奏している音が
きちんと音楽の中のリズムに当てはまり、ムラなく演奏出来ているか?

例えば
8ビートなら八分音符、
16ビートなら十六分音符、
4ビートなら四分音符、、、

これらは曲の流れを気持ちよく保つために
最も重要な音符です。

演奏する曲の中で
どの音符が最も重要な音符であり、
当てはめるべき音符であるか、を理解することが大切です。

それぞれの曲の中でこれらの音符が
演奏上できちんとムラなく、当てはまっているか、を
確認してみて下さい。

左足に支配される、、、とありましたが、
その左足で出す音が
曲のリズム=流れに当てはまっているか、が
まず問題点となります。

その上でその左足の音を軸に
プレイを組み立てることが大切です。



◎アクセント/ノーアクセントが
しっかり分離し、演奏出来ているか?

演奏上、強く表現したい音=アクセント
それ以外の音=ノーアクセント

となりますが、
叩いている都合上で
上手く分離させられなかったり、
頭の中でだけで
アクセント、ノーアクセントを理解し、
叩いている「つもり」になっている、
ということは
どんなドラマーでも決して少なくありません。

曲の流れの中で、
アクセントをしっかり飛び抜けるようにし、
ノーアクセントをしっかり抑え滑らかにすることで、
表現したいものを明確に伝え易くなります。

また、
アクセント/ノーアクセントの
レベル(強弱/種類)の違いはたくさんあります。
それらをはっきりと使い分ける、聴き分ける、
ということを意識することで
より細かく深い表現となります。

アクセント/ノーアクセントは
「ON/OFFスイッチ」のように利用することももちろんですが、
「ボリュームつまみ」のように「滑らか」に使うことも
表現力を増すための大切な方法です。




それでは、
これら上記二点に基づき、
以下のことを考えてみて下さい。



全ての音量、音質が同じ十六分音符の連打。
逆に
全ての音量、音質がバラバラになってしまっている十六分音符。

前者は
テクニック的に考えれば
シングルストロークロールとなり、
つまり長く繋がった一つの音、と感じることが出来ます。

それに対し
後者は
一音一音が繋がって聴こえにくく、
一打一打が大きくても小さくても目立ってしまうことになります。

例えるならば、
前者は一本の線、または一枚の面であり、
後者は歪んで曲がった線、またはデコボコ、ザラザラの面、というように
聴こえて来ます。


|=十六分音符とします。


1    2    3    4
|||| |||| |||| ||||

例えばこのような連打をする場合、
全てをノーアクセントで正確にムラなく叩きます。
速いテンポであればある程、
繋がった音=ロングノートと聴こえて来ます。


ここにアクセントを加えます。

1    2    3    4
|||| |||| |||| ||||
>    >    >    >

全ての音がリズムに当てはまり、
アクセントを全て同じ音で大きく、
ノーアクセントを全て同じ音でしっかりと小さく叩くことで、
聴こえ方としては

1    2    3    4
|・・・ |・・・ |・・・ |・・・
>    >    >    >

と、
アクセントのところの音のみが聴こえて来るようになります。

さらに
1    2    3    4
|||| |||| |||| ||||
>         >

となれば
1    2    3    4
|・・・ ・・・・ |・・・ ・・・・ 
>         >

となります。


つまり、
全ての音を叩いていますが、
聴こえてくる音は大きな音符になる、ということです。

また
アクセント/ノーアクセントの大小を加えることで
アクセントからノーアクセントへの「突出」したような
急激なボリューム変化ではなく
穏やかでなだらかな「波」のような変化となり易く、
表現力が増すこととなります。


これが
KYさんの求める
「spaceyな演奏」「空間的な演奏」に直接的に繋がることではないか、
と推測しています。


あらためて自分の音を確認してみて下さい。
・音符がリズム(曲の流れ)に当てはまっているか?
・音量、音色にムラが無いか?
・アクセント/ノーアクセントをはっきり叩き分けられ、使い分けられているか?

録音を繰り返しつつ、
これらを確認して下さい。



また、
好きなプレーヤー、好きな演奏などを
しっかりと聴き取り、
音符の正確性、
音量、音質のコントロール、
ドラムセット内のそれぞれの音のバランスを
探り出して下さい。

それと自分の音を比べ、
どう違うか?
どう同じか?を
繰り返しチェックしてみて下さい。




もう一つ、ヒントとして。。。

特に早い曲などには有効ですが、
カウントを
二拍で一つ、
一小節で一つ、と捉えてみて下さい。

1234123412341234
と進んでいる曲を、

1・2・3・4・1・2・3・4・
であったり、
1・・・2・・・3・・・4・・・
というように、
カウントを変化させて演奏してみて下さい。

この場合、
捉え方を変えるだけで終わり、ではなく、
このカウントの変化に対して
上記に説明したポイントへのチェックも
確実に行って下さい。






決して
「つもり」で演奏せず、
出したいと思っている音を思っている通り
「確実」に出し続けるよう心がけて下さい。






今回の回答で
何かしらのヒントになるところがあれば、と
祈るばかりです。

この件に対して、
またこの件に限らず、
なにか疑問質問などがあればいつでもいらして下さい。

また、
直接のレッスンにより
ピンポイントのアドバイスの提供に繋がります。

是非ともご一考ください。

次回のコミュニケーションを楽しみにお待ちしております。

NO: PASS:

- KENT -
- Antispam Version -