Web Drum Forum
[
トップに戻る
] [
通常表示
] [
留意事項
] [
ワード検索
] [
過去ログ
] [
管理用
]
[ 指定コメント (No.453) の関連スレッドを表示しています。 ]
残響処理
投稿者:
ジャスミン
- 2007/07/26(Thu) 16:28:57
No.453
引用する
こんにちは☆質問3回目になります。
今回は残響処理について質問があり書込みしています!
実は、先日big bandでホールで演奏する機会があり、
(ドラムセットにマイクは付けられない状況です)
演奏して来ました!
演奏中は粒立ちもしっかりしていて、叩いてて気持ちよかったのですが、
DVDをもらって実際見てみると、ホールの残響というか反響がすごくて、
タムを使ったパターンやfillなどがぼやけていましたTT。
逆にハイハットは小さく刻むように心がけているのですが、
目立ってしまってました。。
マイクが付けられない環境で、なるべく残響でぼやけないように叩くにはどうしたら良いのでしょうか?
チューニングやミュートで残響を減らすことはできるのでしょうか?フロアタムは本当にボヤボヤな状態でした。
お時間のあるときに、アドバイス頂けると嬉しいです。
※bigbandは17人編成で、ホールは300人くらいの箱です。
Re: 残響処理
投稿者:
DRUMFORUM えのもとひろゆき
- 2007/08/01(Wed) 02:50:53
No.455
<
Home
>
引用する
ジャスミンさん。
三たびの登場、とてもうれしく思います。
ありがとうございます。
また回答が遅くなりましたこと
大変申し訳有りませんでした。
それでは早速。。。
今回の質問には
二つの視点で回答させていただきます。
まず一つ目。
ドラマー側からの視点です。
ホールなどは
小さなスタジオと比べて
アンビエント(残響)効果が生まれ、
ドラム単体にマイクがない場合、
ドラムセットから離れるほど音はぼやけて聞こえます。
この状態を出来るだけ回避する方法として、
ミュートが非常に効果的です。
ドラムの生の音の余韻を短くすることによって、
ホールに残る残響も減らすことに繋がります。
ではそのポイントについて・・・
1.ミュートはかなり多めに仕様してください。
思っているよりかなり強め(多め)にミュートしてみてください。
ホールの音を聞かないと判断が難しいですが、
文章から判断した限り、
「ミュートしすぎたかな?」
と思うくらいで丁度良いかもしれません。
フロアタムなど余韻の長いもの程強め(多め)にしてください。
またミュートしたからといって強く叩き過ぎないように注意しましょう。
2.シンバル(金属)類は繊細に叩きましょう。
ホールは、小さい音も驚くほど鮮明に聞こえます。
特に音程の高い楽器ほど目立ってしまうので、
シンバル類はより繊細に丁寧に鳴らすことを意識してください。
タム等とのバランスも考えて
シンバルミュートも考えてみてください。
細くきったガムテープを裏側に張るだけで
余韻も音量も変わります。
3.タム類のチューニングは若干高めに。
1で説明したミュートとのバランスも考えながら
音程とアタックが綺麗に出るポイントを探しましょう。
若干高めにチューニングすると
よりホールでの音像がはっきりとし、ぼやけた感じが少なくなります。
ここで
ミュートについての具体案を。
◎タムタムやフロアタムは
打面のヘッドの端、フープに近い場所にガムテープでティッシュ等を貼り付けていくと
高音を抑えることができます。
サスティンは裏のヘッドから出ているので
大きく止めたければ真中にガムテープで×印を作ってもいいし
自然に止めていくならヘッドの端に貼っていきます。
◎バスドラムは中に詰め物を入れます。
その際、同じ大きさでもなるべく重量のあるもの
例えば、タオルよりも毛布を入れた方がミュートの効果が高くなります。
◎シンバルはまず裏返しにします。
ガムテープを1センチ位に細く裂いたものを1本、
真ん中(カップ)から端(エッジ)まで真っ直ぐ一直線に貼ります。
こうすると
基本的なサウンドは変わらずにそのまま音をおとなしくできます。
足りなければ、
ケーキを切るように2本、3本と増やしていけばOKです。
おおまかにガムテープでのミュートを紹介してきましたが
ゼリー状のものやシンバル専用のもの
フープに取り付けてON/OFFができるもの等
市販されているミュートも便利なものが多いので
ぜひチェックしてみてください。
「ミュート」というと
どうしても止める、抑えるといった表現になりがちなのですが
本来は余計な音を排除して、本当に必要な音にピントを合わせるという作業です。
時にチューニングよりもその効果を発揮してくれます。
サウンド作りにおいての一つの武器として
身につけられることをおすすめします。
次に二つ目。
観客側からの視点です。
今回のお話は、
DVDの音を聴いて、とのことですが、
実際の生の演奏時はどうだったのでしょうか?
その場で聴いていたお客さんも
同じようにぼけた音が聴こえていたのでしょうか?
ホールのように大きな場所であればあるほど
演奏者の手元で聴こえる音と
客席側で聴こえる音には
大きな差が出てきます。
これを確認し、指示したり、修正をしたりするのは
演奏している本人ではなく
音楽監督、プロデューサー、指揮者、バンドマスター、リーダー、など
単体の音ではなく
演奏されている音楽全体を聴き取り、
把握することが出来る人です。
そして
それを良い音、と判断、決定するのが上記に述べた人たちであり、
プレーヤーは、
その人たちの指示を受け止め、
意見を交わしながら、
実際のお客に届く音が良くなるように
様々な行動をとる必要が出てくる、
ということになります。
そのひとつが
上記のミュートです。
自分で良いと思って出している音量や音質は
手元で気に入っていても
全体の音楽の中で聴くと良くない、
ということは決して少なくありません。
表に出ている音や全体の混ざった音を想像した上で
バランスをとりコントロールして音を出す。
ここに
技術と知識、そして経験が必要とされてきます。
では具体的な対策を。
ホールでのリハーサルなどの時に
何かしらの録音機器で
客席から音を録ってみて下さい。
そうすることで
自分に聴こえている音と
実際に観客席に届いている音のギャップを理解できます。
そして
録音した音=お客さんに聴こえる音が
良くなるように
どの程度ミュートをして
どんなチューニングをすれば良いのか
考え、実践して下さい。
そして
もし可能であれば
何度も反復して音作りをしてください。
音を録る←
↓
聴く ↑
↓
音作り→↑
という流れです。
こうして
少しずつ自分の聴かせたい音に近づけていき、
全体像を判断する人と意見を交わし、受け止め、行動をし、
良い音楽になるように音作りをして下さい。
最後に。。。
上記の録音にも関わることですが
録音の機器、特にマイクの性能、
また方法により
録った音と生の音にはかなりの違いが生じます。
今回のDVDにある音は
どんな機材での収録かはわかりませんが、
生の音とのギャップが大きいであろうと思います。
そして、
客席にお客さんが「いる」と「いない」、
「本番」と「リハーサル」でも、
聴こえる音、録音される音にはかなりの違いがあります。
ステージであるならば
常に生の音、
お客さんの耳に届く音、を作ることを頭に置いて、
録音されたものは「参考」として聴き、
想像力、創造力を働かせて音作りをし、
良い音を生み出して下さい。
またなにか疑問、質問があれば
いつでもいらして下さい。
次の登場、コミュニケーションを楽しみにしています。
修正
削除
NO:
PASS:
-
KENT
-
-
Antispam Version
-