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スライド・ヒール&ト... 投稿者:葛城蓮 - 2016/09/22(Thu) 19:30:05 No.1108    引用する 

はじめまして。最近ベースボーカルの3ピースバンドを組むことになり、編成もあってメロコアやパンクをやることがほぼ確定したので、バスドラの16分ダブルを高速で(具体的にはBPM200を超えるような)踏めるようになることが急務となりました。そこでここしばらくストロークの練習時間を削る勢いでダブルの練習をしているのですがどうもうまくいかず、少し焦っています。ヒール&トゥが難しく感じたのでスライド奏法で練習しているのですが、足を前に滑らせてもなかなか2打目が出ません。足は滑っているのに16分で「ドドッ」を踏もうとしたら一打目の「ドッ」でビーターが止まってしまいます。恐らくビーターの跳ね返りが少ないからだと思いますが、スプリングを強くすると今度は打面にビーターが届かなくなりました。最初は裸足でやっていたのですが靴下を履いても全く変わりませんでした。ペダルのセッティング(スプリングの強さ、ビーターの長さ、角度)、スローンの高さや距離に関しても試行錯誤してみましたが未だ結果が出ていません。自分の知る範囲でできることは粗方したつもりなので、恐らく練習方法に問題があるのだと思います。そこで、このような高速ダブルを習得するのに適した練習方法をスライドとヒール&トゥの両方の観点から、またペダルのセッティングについても教えて頂きたいです。回答よろしくお願い致します。

Re: スライド・ヒール&... 投稿者: - 2016/09/25(Sun) 19:26:50 No.1109    引用する 

葛城蓮さん、初めまして。

ご質問をいただき、とても嬉しく思います。
ありがとうございます。

大変申し訳ありませんが、
回答までにもう少しだけお時間をいただきますことをご了承ください。

よろしくお願いいたします。

Re: スライド・ヒール&... 投稿者: - 2016/09/28(Wed) 12:14:55 No.1110   <Home>  引用する 

葛城蓮 さん、あらためてましてこんにちは。

ご質問をありがとうございます。
また、回答が遅くなりましたこと、大変申し訳ありませんでした。

では早速回答へ。。。


書き込んでいただいた内容からかなりの様々な方法を試したであろうことが伺えますが、
いくつかのポイントにおいてさらにお試しいただきたいことがあります。
すでに試してあるポイントも含まれるかとは思いますが、
無意識の注意の場合もありますので、あらためて意識的にチェックをしてみてください。

また、スライド奏法、ヒールアンドトゥ奏法のどちらにも関わらずのポイントとなります。



1:ペダルと椅子の位置関係はどうなっているか?

椅子の高さや距離に関してはすでにチェックをしていらっしゃるようですが、
椅子のペダルに対する角度も是非ともチェックをしてみてください。

演奏者それぞれの現在の肉体や骨格の状態、または演奏のイメージの違いにより、
演奏しやすい場所、音がしっかり出やすい場所、スピードが上がりやすい場所があります。
また、若い演奏者であれば、その進歩や身体の成長具合によりその位置も大きく変わり続けることになります。

まず、バスドラムと椅子のみでセッティングを探してみてください。
スピード、パワー、コントロールのしやすさなど、あらゆる方向から色々な椅子の位置を試してみてください。
その位置が決まってから、全体のセッティングをしてください。
そしてさらに音と演奏のしやすさの両方を気をつけながら微調整を繰り返します。

多くの場合、思っていたよりも少し右に椅子をずらすことで
身体や足全体の重みを素直にペダルに乗せることが出来て、
今までよりも軽い力で大きい音、速い動きが得られる場合があります。

また、椅子に座る深さもコントロールへ大きな影響を及ぼします。
腰から上の身体ををしっかりと支えるように少々深めに座ってみてください。
身体の重みを足で支えることが少し軽減されることになりますので
足のコントロールが楽になる場合があります。

ちなみに、椅子の座面の種類(固い、柔らかい、大きい、小さい、形状の違いなど)によって
音や演奏のしやすさも大きく変わります。
自分にマッチしたものを探すためにも是非とも色々と試してみることをお勧めします。



2:足の指先でペダルを踏んでいないか?

足の指先で踏む、ということは足の指先を硬直させている状態になりがちです。
そうなると足指だけではなく、足全体や連動する手にも無意識に無駄な力が入ってしまって
身体の多くの部位において筋肉の硬直が表れ、関節も動きが鈍くなってしまいがちです。
そうなれば、繊細な動作への反応が出来ず、
上手くコントロールが出来ない、そして無理矢理力でねじ伏せてしまって
ビーターを弾ませることが出来なくなる、ということになりがちです。

※ちなみに、これは手の場合も同様になります。
指先が硬直し続けてしまうことのない状態に注意してください。

足の裏でフットボードに触れるところ/範囲を
「背伸びをして立って、軽く膝を曲げている状態の時に床に着いている面」
を参考にしてみてください。
この時、足の指は硬直しないように気をつけてください。
フットボードに触れる足の面積が少し多くなる、というイメージです。



3:ペダルに対して、力をかける方向やイメージが「前」になりすぎていないか?

ご存知の通り、バスドラムペダルは「下」(=床に対して垂直)、
もしくは「斜め前下」(=フットボードに対して垂直)に踏み込むことで
ビーターが演奏者の「前」にあるヘッドに当たる、という機構をしています。

しかしながらバスドラムは、演奏者の「前」にあるし、音が「前」に抜け出るし、
お客さんに対して演奏をする時の意識も「前」に向かうことになります。

さらに今回のスライド奏法を行う場合には「前」に滑らせる、という方法をとります。

バズドラムペダルの機構を理解し、
「下」もしくは「斜め前下」への力の方向=踏み込む方向、
そしてビーターが「前」に動くための動作を探し出してください。



4:バスドラムのヘッドが緩みすぎていないか?

どんなドラムでもチューニングが低くヘッドが緩んでいる状態であれば
スティックを弾ませることはとても難しくなります。
これはバスドラムでも全く同じです。

早いフレーズを演奏するためにいつもよりも少しヘッドのテンションを高く、
スティックやビーターがよく弾むようにして練習することで、
その弾む感覚を掴みやすくする、という方法があります。



5:ペダルそのものが自分のスタイルに合っているか?

ペダルの色々な部分の調整をされたとのことですが、
ペダル自体の違いを確認してみることも是非ともお勧めいたします。

メーカーや機種によりかなりの違いがあり、
また調節できる部分や範囲も大きく違います。

そしてメーカーも新しいペダルを新しいスタイルに合わせて製作し続けています。
自分の現在の状態に対してベストな機材の選択、という観点から
是非とも色々と試してみることをお勧めいたします。



6:ツインペダルを使うことは可能か?

メロコア/パンクなどのジャンルにおいてツインペダルを使うということは
「邪道」などと言われていた時代もあったりもしましたが、
今では、より高速を求めるためにツインペダルを使用する人もとても多くなってきました。

同じ高速フレーズでもシングル、ダブル、それぞれ独特の音があります。
どちらが好みであるのか、を知るためにも一度試してみることをお勧めします。



今回のご質問にある高速のバスドラムプレイに対しては
足首の動作がかなりのキーポイントとなっています。

ヒールダウン(=かかとを床に着ける)奏法、
そしてオープン(ビーターを常にヘッドから離す)での奏法の練習を大きくお勧めいたします。

どちらも足首の繊細な動作が求められることになります。
テンポがゆっくりであっても、音量が小さくなっても構いません。
普段の奏法よりもかなりやりにくいと思いますが、
今まで演奏した内容と同じものを足首の動作に注目しながら上記二つの奏法で練習をしてみてください。

その中で速さやパワーを求めることはもちろんですが、
リズムに対しての「正確さ」や音量、音質の「安定」に徹底的に注意しながら練習を進めてみてください。



以上、いくつかのチェックポイントを挙げてみました。
是非ともご確認ください。
また、この質問BBSにも色々な質問と回答が書き込まれています。
「ワード検索」より気になる言葉を探してみてください。

上達のヒントになるポイントが見つかることを願うのみです。



聴いている人=お客さんが演奏者が求めるものは、
表に聴こえる=お客さんに聴こえる「音」であり、
演奏しやすい「身体の動き」ではありません。

良い音、かっこいい音が出ているのであれば
奏法はどんなものでも構いません。

極端ではありますが、ペダルで言うのならば
「かかと」で踏んだとしても、音楽に噛み合う音になるのであれば問題はありません。

身体の動き、奏法だけに注目するのではなく、
それと同じ、もしくはそれ以上に「出来上がった音」というものに強く注目をし続け、
練習を積み重ねてください。


最後に。
練習において、痛みが出たら必ず休憩をしてください。
怪我や慢性的な痛みの原因となってしまう場合があります。
真面目で真剣に練習に向き合う人ほどそうなってしまいがちです。
くれぐれもご注意ください。

新しいバンド、応援しています。


練習を進めた結果や、
さらにまたなにか疑問、質問などあれば、
いつでもこちらにおいで下さい。

また、直接のレッスンにより
ピンポイントのアドバイスの提供に繋がります。
是非ともご一考くださいますよう、よろしくお願い致します。

次回のコミュニケーションを楽しみにお待ちしております。

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